ソファに寝転んで、渡した本を見ているイーチェを見る
一ページ捲りかけたところで、ピタリと手が止まったから面白いものだ。
しばらく動きを止めた後、何事もなかったかのように、ページを捲りだす
多分、読めなかったんだろうな
ニ、三ページ捲ったとき、イーチェの視線が僕を捉える
「これ……何の本?」
「魔道書、魔道具の一種だよ」
「魔道具?……大昔に、魔道具なんて存在したの?」
その言い方だと、存在してないと思ってたのか?
「…したよ、」
忘れられたのかな、この技術も?
「へぇ、そうなんだ!普通の魔道具はないのかと思ってた。……神器じゃないよね?」
「神器??」
「あ、知らないならいいの」
あの時代の魔道具は神器という名になってるのか?
………むむ、
「モルちゃんはこの本、使えるの?」
「さぁ、使ったことないからわかんない」
「………なのに持ってるの?」
「うん、護身用」
嘘、あるよ。
但し……暴走したけどね
正しくいえば、暴走してぶっ壊れた魔道具の複製したものの一つがコレ