「危険、だとは思わなかったんですか」
「ワシがココに来る事がか。確かに危険だが……老いぼれが死んでも別に戦には影響あるまい。それに、……君達はワシをココでは殺さないだろう?」
その老いぼれが、戦場で派手に暴れるかっての。
あんた、まだまだ若い奴に負けてはねぇぞ?
多分、幹部の中の………オグニといい勝負なんじゃね?
「確かに、ココではそのような事はしません」
「ほらな」
「ですが……」
ココには姫さんだっているしな、
「国を出てからならば、命の保証はできませんよ?……残りの幹部も、そろそろ戻ってくると報告を受けましたしね」
「ハハッ、ならばはやく立ち去らねばな」
護衛を引き連れてこの部屋から出て行こうとするラリアスト
俺の横を通り過ぎるかと思えば、真横で立ち止まる
何か、と視線だけそっちを見れば、ラリアストは前を向いたまま、俺に向かって喋りかけ、そして部屋から出て行った
………。
「……オルフェ?」
「………チッ、あの野郎」
「オルフェの様子から何となくわかったよ。イーチェ、大丈夫だった?」
エレガンとは長い付き合いだ。ココに来たのも一緒、幹部になったもの一緒
腐れ縁ってやつか。女ならまだしも、男と一緒は、気持ち悪い
「何か変な事考えてないかい、オルフェ」
「気のせいだろ」