勝負は一瞬。
モルちゃんがその場を動かす事なく、終わらせた。
「な、何、を」
「ただの魔法だよ。……君達には感謝してるんだよ、だからコレでお終い」
何かに弾かれたように、吹き飛んで地面に座り込む男。
「僕の魔法の一部を取り戻させてくれたから」
と、男に笑いかけるモルちゃん。私達から離れ、ゆっくりと男の元へ歩いて行く。
そして、私達と男のちょうど真ん中ぐらいの位置で止まって、コッチを振り返った
その顔は何かがスッキリとしたような笑顔
「思い出したよ、全部」
「え、?」
「イーチェ、君は器として覚醒しつつある。頑張れば、近いうちに光魔法を習得できるんじゃないかな」
「光、魔法」
「うん……できればそれを見たく思うよ」
「何言ってんだ?一緒に帰るんだから見れ……、」
オルフェの言葉が途中で止まる