「へへっ、」
「嬢ちゃん。名前は?」
「モルテア!」
「モルテアか、いい名だ」
………特に意味などないです。名を忘れた時に適当つけたもんですし
「ワシに娘が……いや、孫がいればこれぐらいか?」
「………いや、孫ならもう少し小さいと」
「どうでもよかろう」
再び脇に手を入れ、持ち上げ高い高い。
………こうして見てみれば、この人デカイな
肩車をしてもらい、白い髪のおじさんはノーノミヤス方面に向けて歩きだす
どうやら、この人はラリアストという名前らしく、お偉いさん
ふーん、ノーノミヤスの城に用があるのかね
「モルテア、その本は?」
「コレ?僕の!」
「そうか、……その年代なら、裡の本だな?」
「うらぁ?」
「ハハッ、わかるはずもないか」