「え、?!」
皇子さんの後ろ
そこには、2人の男女がいたんだ
紺色の髪の男の人と、紅い髪の女の人だった
すぐに2人は双子なのだとわかった。あまりにも顔が似すぎていたから
「皇子様、ダメじゃない。城から逃げ出すだなんて」
「いや、だって監禁とか俺が耐えれるとも?……いや、軟禁か?」
「どちらでもいい。今すぐ目の前の器を連れて来い」
「いや、あのよ?俺は」
「黒と白の器が揃えば、すべてがこちらのものになるのだぞ。魔物の王にはそれだけの力がある」
「あ、やっぱり獅子王かよ」
そういって、笑う皇子さん。よく笑うな、この人。
「まぁいいさ。こちらの目的はただ一つ。器を手に入れる事だ」
「………」
オルフェやガインが武器を構える
「邪魔するのであれば、皇子とて………殺すぞ」
「こっえ」
男の方が、ギロリとコッチを睨めば、皇子さんはまだ目の覚まさないオグニの襟首を掴み
一度のジャンプで、後ろにオルフェの隣へと下がった