「嘘はついてないみたいですよ」




ボソリ、とリキがそう言った。なら、間違いない




「……一緒にいたなら連れては来たんだがな。その様子じゃ別の奴に捕まったっぽいな」


「………捕まってないもん」


「諦めろよ。あの餓鬼はーー」


「絶対に貴方達の思い通りにはさせない。私が……私達が止めてみせる」


「……」


「黒い獅子なんて復活させないんだから!!」


「………」




皇子さんの目がスッと細められた。




そして、オルフェとサーシャが私の前へ


ナンティルは後ろで杖を握り、リキとガインとエレガンは馬車をおり、皇子さんを睨んでいる



そんな緊迫した中、その沈黙を破ったのは皇子さん






「お前らアホ?」



と、言った後、笑いを堪えるが無理になったのか、声を出して笑いだした





それに唖然とする私達。



え?え?



何で、笑いだしたの?