「目的は一緒だけど、最初から最後までモル達と一緒ではなかったの。獅子王が封印されているからといって、その力が完全に封印されているわけではないわ」
「お主らの行く大陸。その途中からじゃ、儂らを拒む結界がはられておるのじゃよ………おそらくは獅子王の力での」
「………モルテアも?」
リキがそう僕達に聞く。
………そんな結界はられてたのね。
「いいえ。モルは通れるわ。まぁ、何故かは私達にはわからないけれど」
「本人にもわからぬ事が儂らにわかるか」
「………。」
ごもっともです。
「だっから、事が終わった後に」
「私達が見る事ができるのは、獅子王の復活時か、封印時。それ以外は魔法を通じて見る事ができない」
「そして、モルテアからも聞く事ができない。というか、話さなかったの、此奴は」
「うぬ、」
「そうねぇ、今みたく記憶がなかったわけでもないのに。転生直後は、記憶が曖昧なのかしら?」
「……知らないよ、」
「て、転生!?」
「そうよ、一度死んだ発言ありましたわよね?モルテアは獅子王を封印する為だけに生まれ消える存在よ」
それが、僕の使命だもの。