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「………いねぇっす」




魔物退治を終えて、さっきの場所まで来てみれば、あの草色の子どもがいない




チッ、まともに喋れてないからって油断したのが悪かったんすかね?



城内に、突然現れた少女



自分らの警戒心を募らすには、十分だった



どうやって、城内に入ったのかもサッパリわからない



オマケに、……大昔のらしい本を抱えてる



どうみたって普通とは違う




ワザと子どもの前で、この国に関する事を話していても、子どもはイーチェと遊ぶのに夢中で聞いてすらいなかった



スパイだと疑うには微妙だが、警戒しとくに越した事はないっすよね




土地勘がなかったようだし、そう簡単に動かないと思ってたのが、ほんと間違いだったっす




この事を、今現在エレガンに報告中




『魔物は終えたんだね?』


「うっす」


『そう、なら戻っておいで。子どもが1人で国から出られるわけがないし、まず出さないし………1人で出られるといってもあの森からしか無理だから』




ノーノミヤスに隣接してる森を抜けるには、中心部の大木あたりを通らなければならない



その大木の近くに古びた小屋があるらしく、その小屋には魔女がすんでるんだとかなんとか



……まぁ、行った事のある奴は誰もいなかったといってはいるものの、その辺りでは不気味な音がした。とか?