「ねぇ、その本のタイトルって」
「あぁ、確か………」
「『獅子の王』」
「あ、それ!よく覚えてるね、エレガン」
考えこんだイーチェの代わりに、僕の問いに答えたのはエレガン
獅子の、王
どうして、それが彼処に??
その本のタイトルは、聞いた事のあるもの
………まぁ、長い年月が経ってるんだ。置き場所が変わっていて当たり前か
「ふーん。獅子ってあの獅子?」
「それ以外何があるんだい」
「……ですよねぇ」
「どうやら、魔物の王は黒い獅子の形をしているらしい」
「へぇ」
知ってるさ、そんなもの
「黒い、獅子ね」
「モルなんか、一口で食われるだろうね」
「………物騒な事言わないで、エレガン」
「ハハッ、」
僕だけじゃなくて、君達も一口で…だよ
大きさなんて、とんでもないんだから
………あれ、そんなデカかったっけ?
まぁ、いいや。