いつの事かわからないものを思い出してる間に、彼らとの間がかなり空いていた



慌てて、走って彼らの元へ急ぐ





「わっ!」


「おわっ」




ドンっと誰かとぶつかってしまった。


片側だけだったので、転けるまではいかなかった。走り出したばかりで、そこまで勢いもなかったしね





「おぉおぉ、すまへんなぁ。大丈夫か?」


「う、うん。大丈夫」




オレンジ色の髪を後ろで纏めている男の人は、僕の頭を軽く叩き




「おい、何してんのや!はよ、せい!」


「おぉ!わかっとる、ほなね」




変わった言葉を喋りながら、去って行った



しばらく、オレンジ色の髪の人を見ていると



ゴンッと、頭をど突かれた




「いったぁ!?」


「おっせぇんだよ、クソ餓鬼。何してんだよ」


「うぅ、タンコブできてんじゃないの、これ。どうしてくれんの」


「知るか」




そう言ったオルフェは、僕を脇に抱え歩き出した





「背だけじゃなく、重くもなってんな」


「レディにそれは失礼だよ。しかも、普通に成長すれば増えるでしょうに」


「その成長が普通じゃねぇんだよ。しかも、レディって何だよ」


「レディはレディ」


「子どもが言うな。しかも、お前は女に見えねぇ」


「うわ、グサッとくるよ」


「へぇ」