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「……で、連れて来たと」


「はぁい」


「……うん、着いて来た」


「………」





青筋を立てているリキ


ニッコリと笑ってるけどさ、それも怖い





「……とにかく、サッサと逃げますよ。リャンヤルがいるんなら、戦うなんて無謀ですからね」


「あー?誰ですかぁ、それ」


「会ったんでしょーが。王子ですよ、帝国の。第二王子」


「あ、第一じゃないんですねぇ」


「んなの、どうでもいいんでサッサと行きますよ」


「……リキさんから始まったんですけどねぇ」




ここまで来た時と同じ荷馬車


リキに続いて、僕はそれに乗り込む



ガインは荷馬車の前に乗ったようだ




荷馬車には、食料が結構追加されていた



確か、ガインに助けられた時も、ガインが確か袋を持っていた




………前より多い気がする。





「大食いなんですよ、アレ」




僕の考えていた事を読んだのか、前を見ながらそんな事を言ったリキ




………大食いなんだ、ガインって。



視線の先にはガインの背中。


のんきに鼻歌なんか歌ってる