そろそろ行きますか
「ふーん、親いなかったんですねぇ?」
「へっ!?」
バッとコッチを見たモルの顔には、何で!?みたいな事が書かれてる
わっかりやっす。
「え、と。………えへ?」
「えへ?じゃないですよぉ」
苦笑いする少女の元へ、飛び降りる
男の方へ視線だけ向ければ、すっごい睨まれた
あー。怖い怖い、
「お前は確か、ガイン」
「おぉ、知ってるんですかぁ。なら、話ははやい。………サッサとこの場から去ってくれませんかねぇ?」
「………全員戦闘用意」
「無視ですか、そーですか」
武器を取り出す彼らに、それを見てギョッとしつつ、俺の後ろに隠れるモル
………俺は盾ですか、まぁ当たり前か
「戦う気満々なら、問題ないですよねぇ。コッチから手は出してないし………ね、モル」
「へ?あ、うん………うん?」
刃物にビビっているのか、とりあえず頷いたモルだけど、
後になって俺の問いかけた内容を理解したのか、苦笑いぎみ
俺はというと、モルから視線を逸らし帝国へと向け直す
両掌の握っては開いての繰り返し
「少しは楽しませて下さいよぉ?」
と、笑う俺は彼らにとってどんな風に見えたのだろうか