近くにあった椅子に座り、ブラブラと足を動かしていたが



「帝国?」


「あぁ、来てるらしいぜ。なんせ、誰かを探してるみたいだってよ」


「ふーん」





なんて、会話を聞いてその足を止める



あらら、やっぱいますよねぇ



幹部の中では、顔は割れていない俺らではありますが……警戒するに、損はありませんしねぇ




「リキさん、そろそろ」


「わかってます、じゃ」




と、いって通話を切る


はぁ、とため息をはいて、俺と視線を合わす




「少し、食料でも集めて来ますか」


「へーい、じゃ俺、アッチ行きますねぇ」




と、立ち上がり、リキさんとは別の方向へと歩いて行く



ところどころで、日持ちの良い物を買って行く




するとだ、




「うぎゃぁあ!!?」




なんて、悲鳴が聞こえた





「なーんか、すっげえ聞き覚えのある声なんですけどぉ」





声のトーンなどから、少しヤバイかと思い、声の聞こえた方へ歩いて行く




塀の上へと飛び上がれば、……真下の道に見覚えのある黄緑色が。






どうやら、ちょうどいいタイミングのようだ