「おーい、モル?どうしましたぁ?」


「別に、なんでも。……着いたの?」





出発してから、彼らと別れてからだいぶ日が経った。





「うん、着きましたよぉ」


「そっ、」




ニコリと笑ってガインは荷馬車から降りる



地面に降り立って、僕へと手を差し出す



僕はその手をとって、地面へと降りる





ふっ、久々の地面だ。やっぱ、この感触が一番だよねー




ニコニコと笑うこの人は、移動中やたらと僕に話しかけて来た



それに僕がウンザリしてたのは、言うまでもないけど





木の家が大半を占めるニカラ



自然豊か。というところだろうか




いつか、この風景さえ



いや、彼らの事でさえ忘れる時が来るんだろうか




「モルさーん?今日はよくポケーッとしてますねぇ?」


「気のせいじゃない?」


「んー、」





顎に手を当て、首を傾げているガイン



リキはどっか行ったらしい





「ねぇ、ガイン」


「おっ、モルさん、久々にその名前呼んでくれましたねぇ」


「……もういい」


「うそうそ、いや嘘じゃないけど。何ですかぁ?最後だから聞きますよ」





最後、か