大貴が目を覚ました時にはもうすでに日が落ちて暗くなっていた。

私は大貴に、
『真知は私の家にいるよ。
私にも一緒にいて欲しいんだって。
だから早くいこ?』
と無理やりな嘘をついて私の家に連れ込んだ。

そこで私は大貴の記憶をほとんど消した。
友達、家族、思い出の場所・・・
そのほとんどは闇の中に消えていった。

そして私はメンバー宛てに手紙を書いた。「カミサマ」として。

メンバーを全員呼び出し真知の記憶をすべて消した。

一晩かけて学校に忍び込み部室から彼女に関するものすべて回収した。

次の日の放課後
真知の死体が部活中の生徒によって発見された。
警察が来ていろいろ聞いてきたが
メンバーの記憶を消したので
すべての質問に「わからない」と答えてくれていた。
事件は自殺ということで幕を閉じた。
それから私は真知を好きになった大貴に嫌味と憎しみの意味で
毎年12月30日に記憶をけしていった。