スタジオでは、できるだけ悟られないようにいつも通り明るく振舞っていた…
その日の夜…
自分の部屋で自問自答を繰り返していた…
真知よりも先に大貴に告白する?
家もすぐそこだから行けば話をしてくれるだろう。
でも、そんな事したら私と真知の関係は…
ならば、真知に正直に自分も好きだと伝える?
いやでも、そしたら真知はなんと言うだろう?
言った後はどのように接したらいいのだろう?
そんな事を延々と繰り返してたどり着いたのは…
「記憶…消しちゃおっか…」
自分でも想像していなかった答えだ。
そして、それは…絶対に出してはいけない答えだった。
「真知から大貴の記憶を消してあげれば私の初恋を邪魔する相手はいなくなる…」
そうだ…それがいい…

それがごく普通の私の…普通ではない所…