「だってさ、秋人。ざまあ」

「愛ちゃんはいつもこうだからいいんです。傷付いてないんだからね!」

「あはは、確かに。愛ちんってこうだよね」

「でも、手は繋いでる」


トイレから戻ったらしい結城は、どこから話を聞いてたのかわかんないけどそう言った。
しれっと会話に混じるんじゃねえ。


少しだけ不満そうな顔を見せる結城は続けた。



「しかも、ラブも嫌そうじゃない」

「……」



それに関しては何も言い返せません。
最初こそ、手を繋ぐ事に対して抵抗あったけど今はないのだから。


今朝もなんだかんだ繋いでたし。
それは多分、これからもきっと。



「ラブ、俺とも繋げばいいじゃん」

「嫌ですけど」

「何で」

「いや、新ちゃん、それは俺も止めるけど」


バチバチっと火花が秋人と結城の間に散っている。
どうしてこうなった。