「なあ?雪村」
「……た、タムっち」
「だから、タムっちって何か、結城に言われてるみたいで気持ち悪ぃ」
タムっち、結構毒吐くのね。
「んで、タムっち。胡散臭いって」
“何か、一見爽やかそうだけど…どこか、胡散臭さを感じる”
……そういえば、シゲもそんな事言ってた気がするな。
秋人ってそう見えるのかな。
まあ、私も初日はチャラい調子いい男かと思ってたから。
あれか。
一日だけの関係なら、それでもいいのかな。
「さりげなく、タムっちて呼ぶなよ。
まあ、あれだ。誰にでも愛想振り撒くヤツってのは、何か裏があるって事だ」
「タムっちってエスパー?」
「おい。本間まで気持ち悪いわ」
「あはは、いいじゃん。タムっち」
私が笑いながら、タムっちの肩を叩くとタムっちはあからさまに嫌そうな顔を見せた。
窓際男子、他二人いないんだね。今は。
だからこっち来たのか。