「……」

「でもさ、新ちゃん。ちょっと来てくれる?
俺、新ちゃんも愛ちゃんと同じ様に大好きだからさ」



サラっと結城にまで告白すると、結城を立たせて廊下へと出て行った。
多分、嘘だって事を言うんだろう。


結城の反応はわからない。
私は椅子に座ったままだから。



「愛ちんって、罪な女だよな」


後ろにいる本間がそうぼそっと呟いた。
すぐに振り返り、首を捻って言葉の意味を考えるがわからない。


訝しげな顔のまま、本間の言葉の続きを待った。



「だって、あの秋人と新一が愛ちんに夢中なんだからね」

「はあ?」



夢中って何だ、それ。



「多分、秋人は愛ちんの事本気で好きだと思うよ。俺の勘だけど」

「……何それ」

「だって、本当にあんな秋人見た事ない。
あ。そうそう。俺達ね、一年の時四人とも同じクラスだったんだよ」

「え。そうなの?」


それは新情報。初耳。