「あなたがジンくんね。こんな汚い女よく抱けるわね」
ぼーっとする意識の中
母はそんな事をジンに言ったのを覚えている。
「この女誰とでも寝るのよ」
これが娘を前にして親が言う言葉か
悲しさはもうない。
死にたい。消えたい。
どうやって消えよう。
そんなことばかりが頭に浮かんだ
私を痛めつけるその手は
ジンへとむかった。
ジンに力いっぱい殴りかかる親を見て
もう止める気力もない。
痛すぎて意識朦朧とする。
だがそんな中覚えているのは
ジンは何も言わず
何もせず決して私の母に手を出しはしなかった
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