切られたのは私ではない。

狂ったように母が切り刻むのは


ジンの母から貰ったミサンガだった。



「ジン、ユズキ。このミサンガ二人でつけな」



「ミサンガは自然と切れるまで外してはいけないよ。」



「あんた達の願い叶うといいね。」




ジンの母はこう言ってわたし達に
ミサンガをくれたのだ。