「じゃあ私が今度の休みに合コン、セッティングしましょうか?」
「あんたみたいな若い子達の中に私がいたら、確実に浮くじゃない!」
「3歳しか変わらないじゃないですか!それに合コンに呼ぶ男性は年齢で選ぶんじゃありません。年収で選ぶんです。」

伊藤は酷なことをさらりと言いながら、次に飲む酒を選んでいる。

春香はせっかくの伊藤の提案に、あまり乗り気になれなかった。合コンのような雰囲気があまり好きではなかったのだ。ただ、そうでもしないと本当に出会いはない。


「伊藤、合コン開くなら絶対俺も呼べよ。」
「え、ヒデ先輩もですか。」
「何だよ、俺にも出会いの場を与えてくれよ。」
「ヒデ先輩はもう出会ってるじゃないですか〜。」
「は、はあっ?!」


ニヤニヤして、松田と春香の顔を交互に見る伊藤。そして赤面しながら焦る松田。そんな2人を見ても何も感じないから、春香には春というものがやって来ない。

「お、おいっ川瀬!別に俺は好きな人なんでいないんだからなっ!」
「え?ああ、そう。」