私は母が亡くなってから以前より寂しがり屋になった。





いつも彼の帰宅を待ちわびていた。





今日の晩御飯は彼の大好きなカレーライスにしよう。


家事なんて27年間、母に頼りっきりだったので最初は包丁の使い方さえぎこちなかった。




〜♩♫♬


スマホの着信音が鳴った。

彼は仕事が終わったらほぼ毎日
電話をかけてきてくれた。


「今から帰るね。今日の晩御飯は何?」


仕事の後なのに疲れを感じさせない声。



「今日はカレーだよ。」






彼は寝る時も私の大好きな後ろから抱きしめてくれたりして私は幸せだった。




彼の存在が救いだった。