「人の部屋には勝手に入らない。これ一番大事!」
「はいはい」
先に食べ終えた千景くんは、あくびを我慢したのか涙目で適当にお返事された。
本当にわかってるのかなぁ。……心配だ。
「……人の部屋には?」
「許可なしに入らない」
「千景くんの役割分担はなに?」
「料理と……えー、なんだっけ。あ、洗い物か」
「よくできました!」
私からの拍手を向けられた千景くんは苦笑いしている。
よかったよかった。ちゃんと話聞いてくれてたね。
ママたちが海外転勤から戻ってくるまで千景くんと2人暮らし。
仲良くやっていかなきゃだ。