「嬉しいねー、家にも学校にも愛生がいるって」
さらりとそんなことを言う千景くん。
むっ…
さっきからかわれたことがあるので次は疑ってかかる。
はいはいはい。
これもきっと本心じゃないでしょうね。
千景くんはそんなでもないんだろうけど、
私はすっごく嬉しいよ?
「……千景くんにまた会えて、嬉しい。ほんとに」
おいしいものを一緒に食べてるからかな。
素直に伝えたいって思った。
会いたかったよ、千景くん。すごく。
真っ直ぐその目を見つめれば、一瞬驚いたような表情になったけどすぐに元通り。
「手止まってる、早く食べろって」
「はーい」