「そうだ、愛生ちゃん。今日のお昼は山咲くんと2人で食べたら?」
「え、でもいつも……」
「わたしと前園くんのことは気にしないで!」
ニコッと笑う聖菜ちゃんのその優しさにモヤモヤして落ち込んでたのが消えていく。
いつも救われてます、聖菜ちゃん。
天使のような人ってこういう子のことを言うんだよ、きっと!
そしてやってきたお昼休み。
「空き教室で食べるのもわるくねーけど、暑くね?」
「エアコン止まってないと思うんだけど…いま窓開ける!」
夏休み目前。
暑い毎日が続く日々。
快適な教室にいたからか、この部屋の温度が微妙に感じるかもしれない。
まぁいいけど、と座る千景くんの前に私も座った。
「千景くん、今日もお弁当ありがとう! いただきます!」
「いただきます」