「飲み物ある? 買ってこようか?」
「あるので大丈夫」
「私たち振り回しすぎたよね。もしかして市橋くん絶叫系苦手だった? ごめんねぇ……合わせてくれてありがとう!」
「いえ、べつに…」
しゃべるのもだんだんツラそう。
市橋くんは周りの様子を見て合わせてくれて、自分からあまり発言しないけど、全然気づかなかった私たちも悪いと思う。
「しばらく座って休んでれば普通に戻ると思うから、百瀬さんは行ってきて」
「実は私も足限界近くて。市橋くんが嫌じゃなければここにいていい?」
「……うん」
7月が始まり、半袖シャツでもうすでに日焼けしてる気がする。
こんな日影のベンチで、それと涼しい風があれば夏もいいなって思える。