「急に体調崩すんだね千景くん」
「この前ずぶ濡れになった時はなんともなかったのにな。ダルい…」
目覚ましどおりに起きれた私たち。
遅刻じゃなくて、べつの問題発生。
千景くん、熱を出しました。
今日は校外学習で遊園地に出かけるんだけど……さすがに無理だよね。
体温計を私に手渡して、枕にもう一度顔を埋める千景くんは本当に体調が悪そうで。
残念だけど、お休みだねぇ。
「私から先生に言っておくね。千景くんはちゃんとご飯食べて寝て……あっ、病院とか行ったほうがいいかな。家から近い病院はね、えっと、」
「いいから愛生は準備しろ。遅刻したら連帯責任で、なんだっけ?」
「はっ。そ、そうだね、せっかく無事に早起きできたのにもたもたしてたらヤバい」
千景くんに言われて部屋から飛び出す。
もう子どもじゃないし、私の助けなんていらないか。
病人を放っておくのは心配だけど仕方ない。
なにかあったらすぐに連絡してもらおう。