時間が経つにつれて、なんだか落ち着きがさらになくなってくる私。



スマホを何度も見たり、玄関とリビングを行ったり来たり。



気づけば外はもう日中の明るさはなく、夜へと姿を変えていた。



予報通り、雨は降って来て。



雨粒が窓を叩きつける音が家にやけに響く。




門限の時間だってもう過ぎてるよ?



なのに帰ってこない。



電話もないし、送ったメッセージに既読すらつかない。



千景くん、どうしたの?


なにかあったの?


不安ばかりが広がっていって、じっとしていられなくなる。



「千景くん……」