トンと肩を押された次の瞬間、背中に感じたのはやわらかな感触。
ふっと明るくなる視界に飛び込んで来たのは千景くん。
その奥には白い天井。
「心も身体も満たしてくれる都合のいい女。俺が求めてるのってこーゆーことね」
顔の横に千景くんが手をついてベッドが軋む音にビクリと小さく反応してしまう。
もう片方の手でYシャツのボタンに触れてくる。
待っ…て、
またからかってる?
でも、千景くんっ…
意地悪の度が過ぎてるんじゃないの。
なんか、抵抗しなきゃ……!
そう思って横にねじってみようとはしたけど、足の間に千景くんがついた膝のせいで簡単には起き上がれない。
「先生戻りましたー。なにしてんだ、そこの男子ー?」
「押し倒してましたー」
「正直すぎて清々しいわね。でも、保健室でそういうことはやめてください。ほら、教室戻る!」