どうすればいいか聞いたら千景くんはーー…



諦めろって冷たく笑って突き放してくれる?



千景くん。


いっそのこと、そのぐらいに。



わかりやすいぐらいに傷つけられれば私も千景くんのこと追いかけたくなくなるかな。




……ほんとに、なるのかな?




10年もずっと想い続けてたんだよ。




左肩に乗せられた腕を掴んでそっと顔を向けると、視線がぶつかる。



目が合うだけでこんなに心揺れ動かされる人に私はまた出会えるの?



千景くん以外なんて、考えられないよ。




「……そんな目で見んな」




そんな低い声とともに、手のひらで視界を覆われた。



「っ、千景くん…!」



そのままどこかへと誘導するように押される。



な、なになになに!?



なにも見えない状態じゃ、余計こわくて足がもつれそうになるよ……!