口元を押さえて目を見開くその顔に力なく笑ってみせる。
昨日の今日だから全然気持ちの整理とかついてない。
けど、聖菜ちゃんや前園くんには言わなきゃと思って。
一番近くで一番見守ってくれて、
一番応援してくれてたと思うから。
何回も落ち込む。
けっきょく私、本気になってもらえなかった。
「今日からもう千景くんの彼女じゃないのかぁ…」
心配そうな視線を向けてくる聖菜ちゃんに、またも力なく笑った。
食堂に着き、あの2人の姿をみつける。
ごはん一緒に食べるのかー…
黙って千景くんの向かいに座ると微かに視線をあげて存在を確認するようなその仕草。
ドキリと胸が反応する。
もうっ…!
いちいち、反応したくないのに!