「――先輩、ありがとうございます。ごちそうさまです」


「ありがとうございます!私ばっかりいっぱい食べちゃってすみません」


「いいえー。俺、バイトしてるし2人ももう可愛い後輩だし」




お会計の時、多めに出してくれた先輩に千景くんとペコリと頭を下げてお礼を言う。



一個上しか違わないのに。



すごいな、こんなことがサラリとできちゃうなんて。



さすがはみんなに親しまれているだけあって、こういうところにも“先輩”を感じる。




「俺、まだ食べ足りないんすけど、ラーメン食いに行きません? 今度は俺が出したいんで」


「おー、いいね。百瀬さんはどうする?」


「じゃあ私も…」


「愛生は門限。てかラーメン食えるほどお腹空きねーだろ」


「え、そんなぁ」


「しょうがないね、百瀬さんまた連絡する。気をつけて」




返事をさせてもらえる隙も与えない千景くん。


大知先輩もさっさと行っちゃうし。



なんなんだ…2人で楽しくラーメン行けるの!?