先輩はまだ到着しないようなので、中に入って待っていようということに。
店員さんに案内された席は女子高生に囲まれていて千景くんが席に着くなり、みんなの視線が集中。
学校以外でもこうなりますよね……そうですよね。
「愛生、あっち座れ」
「あ、はい…」
先輩が来た時に迷わずに座れるようにと思って千景くんの隣に行こうとした。
こう言われちゃったらおとなしく従うしかない。
むー……。
千景くんの隣がよかった。
席ぐらいいいだろって怒られそうだから言わないけどさ。
「お待たせ」
「あ、大知先輩こんにちは!」
「お疲れ様です」
メニューを見てようと思ったところに先輩登場。
「2人なんで隣に座らないの」
「べつに意味はありません。なんとなく」
なんとなく…って。
意味がないのなら、なんとなくだったのならあのまま私が隣に座っててもよかったんじゃあないの? 千景くん?