「う〜……」
膝におでこをくっつけるように塞ぎ込んでいるこの姿、もし通りすがりの人に見られたらかなり怪しい奴だと思われるに違いない。
しばらくこうさせてくださいー…!
そうして、おそらく1時間後。
「もうこれ以上考えたくない…」
なにも解決になってない。
私ひとりで考えたってどうにもならない。
「……今の彼女は、私」
言い聞かせるみたいにぽつりとつぶやいた。
そう、私だよ!
私がこんな受け身でいたら千景くん嫌気がさしてどこかに行っちゃうかもしれない。
「もう…っ、千景くんに聞く!!」
さっきまでの弱気はどこへやら。
そうと決めたなら帰ろう。
気が変わらないうちに早く家に帰ろう。