「帰って来ちゃった……」



気づいたら、自分家の最寄駅に到着。



私はあの現場を見て、なんにもできなかった。


近づいて声をかけることもできず。



なにも連絡なしに電車に飛び乗って帰って来ちゃった。


そこらへんの記憶があまりない。


でもちゃんと帰ってこれたからいっか。


…これからどうしよ。


家には帰りたくないな…。



あー、もう!


こういう時、一緒に住んでると逃げ場なくて困る。


初めて思った。



でも帰る家はあそこしかないから。



数時間にはまたあの顔を見なきゃいけないんだけどさ。