「飲み物買うの?千景はね、いつもこのお茶飲んでたよー」
「そうなんだ…あっ、じゃあそれにしようかなぁ…」
ニコッと綺麗に微笑む彼女は、みんな納得の美人だ。
ゆるい巻き髪はふわふわ長くて柔らかそうな金髪。
白のオフショルブラウスに黒スキニー、足元は千景くんが好きって言ってたスニーカー…。
千景くんの歴代彼女ってこんな派手な美人さんが多いの!?
「千景とまた話せて正直うれしいんだよねー」
だって、と言葉を続ける声に私は視線を向けた。
自販機のボタンを押そうとした手がまた下がる。
「別れた子とは全く話さないし、連絡しても無視。徹底的に無視だよ、冷たいよね」
「へえ…」