適当に歩いて見つけたベンチに腰かけると隣で千景くんが深くため息を吐き出す。


私もため息つきたいです…




「千景くん、飲み物いる? 私買ってくるよ」


「じゃあ、お茶」


「了解!」



なんとなく少しでもお互い一人の時間があったほうがいい気がして。


なにか離れる理由を探した。


さっきまで楽しそうにしてたのに千景くん無表情になっちゃった。



そんなにあの子……さっきの元カノに心乱されてるってこと?



私は彼氏とか付き合った経験なんてないからわからないけど、過去の人ってやっぱり忘れられないものなのかなぁ。



こればかりは私の想像だけではどうにもならない話。


嫌がられるかな。


でも、聞かないと私のモヤモヤも消えない。




「あ、ももちゃん。また会ったね」



辿り着いた先の自販機で、遭遇しちゃった。


千景くんの元カノ…!