「千景くんの手あったかいね」



ほんの少しだけぎゅっと力を入れてみたら、窓の外を見ていた千景くんの視線が向けられる。



「愛生は、あっつい」


「えっ…」



優しく微笑む千景くんが、あの約束をした幼い頃の千景くんに重なる。


…私の初恋。



頑張るよ?


期待しててね?


私のことちゃんと見てて、千景くん。



しっかりと本気になってもらんだから!