「何だよ、どうしたんだよ?」

「だい、じょぶ」

「大丈夫じゃないだろ!」

「くっそ!車、戻すぞ。頑張れるか?」

「びょーいん、行……かない」

「何言ってんだよ!苦しそうじゃないか!」

「がんばる」

「病院に戻るぞ」

私は強く頭を振った。

「がんばれる。だから……」

「分かったよ。とりあえず、お前ん家は遠いから俺のマンションに戻るぞ。いいな?」

かずにぃは急いでハンドルを切ると来た道を戻り始めた。