「で、コクったんだけど……、ってゆーか、ユーワクとかもしたんだけど。あ、っつても、ちょっとだけだから!」

リョーコさんは気まずそうに、下をうつむくと告白を続ける。

「だけど、全く、全然、かずぼんのヤツ、なびかなくってサ。

結局、これーーーっぽっちも私が入る隙間、無かったんだよね」

彼女は親指と人差し指で弧を作り、1mmくらいの隙間を開けて淋しそうに笑った。