マンションに着くと、リョーコさんがカチューシャで前髪を上げ、歯を磨きながら迎えてくれる。

「いらっしゃい!ハルナちゃん」

「お久し振りです」

私がぺこりと挨拶をすると、リョーコさんは「そんな堅苦しいことはいいから座って」と、笑い、ずずずっと椅子を引いてくれた。