泣きながら目が覚めると、どんより曇った空が見えた。

今にも雨が降りそうな冷たい風が部屋の中にさぁっと吹き込んでくる。

「……夢……だったんだ……」

ほぉぅっとため息を吐く。

それでもいい、夢の中でも会えたんだったら、それだけでも嬉しかった。

夢だけでいい……

それだけでも、私は頑張れそうな気がする。

私は、彼から貰ったペンダントを握り締めてキスをする。