私は溢れる涙を押さえきれず、お腹を擦りながら安堵する。

「良かった……。赤ちゃん、生きてるんだね」

「お前、救急車の中でも、赤ちゃんを助けてくれって言ったんだってな」

「……うん」

「産むのか?」

「うん。かずにぃ……ごめんね」

「謝んなよ。オレはその方が、うれしいし。産めよ」


私はこくんと頷いた。