同時に、エレベーターが止り、内部の電気が落ちると横へ激しく揺すぶられる。

「地震か!?」

かずにぃはライターで一瞬灯りを灯しボタンの位置を確認すると、ランダムに押し始める。

「くそっ!だめか」

最後に、電話ボタンを押すと、男の人の声で応答があった。


「エレベーターが止った。直ぐに救助に来てくれ!」

「それがぁ、ただ今の地震の影響で各所のエレベーターが故障してしまったようで、救助の依頼が殺到しておりまして……」

「救助までにどれくらいの時間が掛かるんですか?」

「現時点では断言できませんが、恐らく3時間は掛かるかと……」