あれから、だいぶ吐き気も治まり、私はかずにぃに寄り掛かるようにしてホテルの部屋を出た。

「大丈夫か?」

「少し……」

「少し、何?」

「気持ち悪い、かも」

私はハンカチを握り締めながら、エレベーターに辛うじて乗り込む。

そして、フロント階のボタンを押し、エレベーターが降り掛けた頃、


ドーン!


と、言った衝撃があり、一瞬体がふわりと浮く。