広々としたダブルベッドはそれだけで私を不安にさせたから、ソファで寝ると言うかずにぃに「風邪引くよ」とベッドの隣りを明け渡す。


結局、私はかずにぃを心から拒絶することなんて出来ないんだ。

私の冷え切った手を、大きくて温かなかずにぃの手が包み込む。

「手を繋ぐだけだから……」

かずにぃの手は、あの日の手とは違う温もりで私を包んでくれる。