わたしはかずにぃの胸の中で、声を上げて泣いた。

「責められてもいい……。憎まれてもいいから……。

それでもどんな卑怯な手段を使ってもオレの側におきたかったんだ……。

お前をこんな風に苦しめるつもりじゃ……」



肩を震わせ、片手で顔を覆い隠すかずにぃの指の間を涙が伝う……。

私は、今まで、ずっとかずにぃは強いヒトだと思っていた。

自信満々で、迷いの無い余裕のある大人の男のヒトだと……。

私は生まれて初めて見るかずにぃの姿にひどく動揺していた。