かずにぃは、私の家に電話すると事情を説明し、今日はこのままホテルに泊まる事を告げた。

そして電話を切ると、私の方に戻って来て、おでこに手を当てる。

「熱は、ない、か。まだ少し顔色が悪いな。なんか食いたいもんあるか?」

「ううん。何も食べたくない」

「でも、無理してでも食っといた方がいい。
朝も食べてないっておばさんから聞いたぞ」

「だけど、ホントに何も食べたくない」

かずにぃは小さく溜息を吐くと、「フロントに行って来る」と言って再び部屋を出た。