抱き抱えられて、体が揺れたからなのか堪らず吐いてしまう。

かずにぃのジャンパーとマフラーは私のせいで汚れてしまった。

「ごめん!ごめんね!かずにぃ!」

「気にしなくていい!それよりも、ハルナ、大丈夫か?」

かずにぃは私を抱きしめる腕に力を込めた。

かずにぃは、神社近くの駐車場に止めていた車の後部座席に私を横たえると、私の顔を心配そうに覗き込む。

「我慢できるか?真っ青だな。急いで病院に行こう」

かずにぃの言葉を聞いて、心臓が止りそうになる。